パワースパの「柚木慈生温泉」

三角亭真四角のP.S. I love you. 今回のP.S.は「Power Spot」ではなく、「Power Spa」でお届けします。

 紹介したいのは、山口県山口市(旧徳地町)にある柚木慈生温泉/ゆのきじしょうおんせんです。私のラッキースポットであり、パワースパなのです。温泉による湯治効果だけでなく、一度浸かれば、運気が回復します。いまの会社に入る前にも来たのですが、すぐに採用が決まり、トントン拍子で10月の勤続3年を前に9月1日付での部長への昇格が決定しました。

場所は、筆者が住む防府市から一級河川・佐波川の東岸に走る道路を北上し、ひとまず旧徳地町の堀まで入ります。東大寺の再建のために奔走し、徳地産の杉が最高であると伐採して、佐波川を筏を組んで下らせて、関西方面まで運んだ、重源上人(ちょうげんしょうにん)の銅像が迎えてくれます。

重源上人

 八坂のサッカー交流公園を過ぎて、さらに進むと重源の郷の表示があります。どんどん進んで、森林セラピー山口の基地を左に見て、

サッカー交流公園
森林セラピー基地

ゆずりは峠のゆずりはトンネルをくぐります。

もうひとつ名もなきトンネルがありますが、こちらは古めかしくて、ちょっとほの暗いので、背筋がゾッと寒くなる感じがしました。

もうひとつのトンネル

もう少し進むと佐波川ダムができたときに水が堰き止められて、大原村という村が固定に眠ると言われている大原湖が見えます。夏になり、あまり雨が降っていませんが、水量は十分にあるようです。干からびている時の写真のあたりは、カラカラに乾いています。

 緑の中を真っ赤なフィットで走り抜けて行くと落石注意の標識や看板が所々に見受けられます。それにしても万緑の景色の中を走るのは爽快です。大原湖の再上流に位置する大原湖ふれあいパークは、コテージが並んで、テントを張るキャンプもできます。最近はやりのグランピングではありませんが、ゆっくりのんびり過ごして、川遊びも山遊びもできるので、子どもがいるご家庭にはピッタリだと思います。大自然のなかなので、密になることもありませんから安心してください。

 だんだんと山奥に入って来ましたが、さらに山奥へ進みます。このあたりは、江戸時代の銀山で有名な島根県の石見地方(いわみちほう)の文化の影響を強く受けているため、石州瓦(せきしゅうがわら)という独特で鮮やかなオレンジ色の屋根の家並みがたくさんあります。

 歴代総理大臣を多く輩出(8名)も輩出していることで、道がキレイであることが自慢の山口県なのですが、こんな山奥まで立派な道路を作ろうとしています。この先が工事で変わっていて、道をまっすぐ行ってしまったのですが、この先を右側(14)の写真で右のほうから白い軽ワゴンが出て来ようとしているほうに曲がってください。

 道の脇に立っているポールが積雪の時用に背の高い物になっています。このへんは雪が降るとドッサリ積もって根雪になることもあるのです。時々(安全を確認して広い場所で)クルマを止めて、谷になっているあたりをのぞき込んでみるとキレイな川が流れていたり、ちょっとした滝があり、涼感アップなのです。

 重源上人の時代以来、このあたりは杉で有名になりましたから、いまでも至る所に杉林があります。良質な杉材が採れるんですよ。合併して山口市になる前の徳地町の頃は、防府消防署の管轄であり、転勤でこの地に送り込まれる知り合いの消防署員も多くて、言った人は必ず花粉症になると言われたほどのスギ花粉量なのであります。

 さあ、杉木立のなかを進み、いよいよゴール目前、左が阿東で、右が鹿野。右のほうへ曲がってください。300mぐらい走ると、目的地の柚木慈生温泉が見えてきます。大きな建物の裏へ回り込むとこじんまりとした建屋があり、赤いのれんに柚木慈生温泉と染め抜かれています。中に入り、受付で500円を支払えばOKです。左が男湯、右が女湯です。

 ロッカーのカギは、温泉の成分でも変質しないように真鍮製になっています。ドアを開けて湯舟を見れば、秋から春まで放置された学校のプールのような緑っぽい濁り湯です。若干の鉄サビっぽい匂いがします。湯舟は5人も入れば、満員サイズなのです。洗い場も水道3、シャワー1だけになっています。
 湯口からボコンボコンと湯が沸き出ています。コロナ禍らしく、大声での会話はご遠慮ください。静かにお入りください。と書かれていました。湯舟の縁からこぼれたお湯の成分がこびり付いて、キレイな模様になっていました。そして、筆者のサービスセクシーショット。

こんなに濁っているんですねぇ。お湯はぬるめでだいたい30分くらい入っておりました。
 服を着てもカラダから鉄のようなニオイがしていましたが、カラダは芯から温まった感じです。外に出たらメチャメチャ暑い日だったのですが、お湯につかっていたので、逆に涼しく感じてしまいました。
 カウンターでは、うどんなど食事もできていましたが、いまは休憩室も使えず、弁当やテイクアウトのハムやケーキ(おそらく奥様の手作り)などを販売しているようでした。
 別の看板を発見して、やっぱり人気の言葉「源泉かけ流し」って使うのですね、と思ってしまいました。

 この温泉が、なぜ見つかったかというと、斎藤商店というお店で、地元の名産品の葉わさび漬けを作るのに井戸を掘ってみたところ、温泉が湧いたので本業そっちのけで温泉施設をこしらえたということでした。その名物を買おうと初代の店主(もうすぐ90歳らしい)に訊いてみたところ、売り切れてしまい、いま新しいのを漬けたところで、まだ店には出してないとのことで、残念。ちなみに店主の後ろにはってある演歌歌手のキャンペーンポスターは、娘さんだそうです。演歌歌手?ぜんぜん知らん人でしたけどね。
 効能はチラシを参照してください。
帰り道も谷底をのぞいてみたら、とてもキレイな川が流れておりました。雪が降るとなかなか行ける場所ではないけど、寒い時に行ってみるのもまた一興かもしれませんね。
 またパワーをもらいに入りに行ってみよう。混浴ではないけど、若い女の子とプチ不倫気分なんぞを味わいながらしっぽりと行ってみたいですねぇ。

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