【あるある労働相談 第11回目】「始末書」を書くように言われましたが、書きたくありません。書かないといけないのでしょうか。

労働問題は社会保険労務士に聞いてみよう―あるある労働相談 第11回目―

あるある労働相談では、労働問題のスペシャリストである社労士が、働くうえで出てくる様々な問題・疑問にお答えします。今回は特定社会保険労務士の資格を持つマイケル岡田先生に聞いてみました。

社会保険労務士(以下、社労士)は労務、労働保険、社会保険に関するスペシャリストです。社労士と聞くと、どうしても”企業の味方”というイメージをお持ちの方も少なくないと思いますが、各種労働問題(サービス残業、残業代未払、有給問題、セクハラ、パワハラ、嫌がらせ、名ばかり管理職、有期労働契約の雇い止め、派遣切り等)に対する相談を行っており、働く側(個人)にとっても心強い味方です。

  相談
「始末書」を書くように言われましたが、書きたくありません。書かないといけないのでしょうか。

  回答

この質問の結論としては、使用者や上司が、あなたに「始末書」の提出を強要することはできません

仕事のミスがどのようなことなのか詳細は不明ですが、一般的に、使用者は、始末書の提出を求めることはできますが、強制をすることはできません。そもそも、「始末書」は会社の就業規則に記載がないと提出を命令することはできません。

 また、憲法第19条には「思想及び良心の自由は、これを侵してはならない」とあり、「すべての人の内心の自由」が保障されています。個人的な思想や考え方は本人の自由意志であり、それを強制することは憲法で定められた権利に反することになります。
以上のことから、本人の意に反する場合は提出を拒否できるのです。

働くの最新記事8件